低めの枕を使うメリット・デメリットを解説します。
自分に合っている枕は低め・高めどちらかチェックしてみましょう。
枕の高め・普通・低めの違いとは?
枕探しをしていると、商品案内に「高め・普通・低め」と表記されていることがあります。
実は自分に合った高さの枕を探すことは、質の良い睡眠のためには欠かせないことなのです。
枕の「高め・普通・低め」の基準はメーカーによって異なりますが、以下のような傾向があります。
- 高め→15cm以上
- 普通→11~14cmほど
- 低め→10cm以下
自分に合った高さの枕を探すには、実際に寝てみるのが一番です。
枕に頭を置いたとき、息苦しくなく、なおかつ視線が天井のやや下あたりに来るのが理想的な高さとされています。
低めの枕が持つ4つのメリット
低めの枕を使うことには、どんなメリットがあるのでしょうか?
具体的な例を解説します。
肥満ぎみの人のいびき解消に効果的
肥満ぎみの人は、あご周りにぜい肉がついているため気道が狭くなりがちです。
高めの枕を使ってあごを過度にあげてしまうと、気道のカーブの部分がより狭くなり、いびきをかく原因になってしまいます。
そのため、肥満が原因でいびきをかく人は一度低めの枕を試してみるのがおすすめです。
とはいえ枕が低すぎると、あごを引きすぎた状態になって、かえって息苦しくなるので注意しましょう。
細身の人にフィットしやすい
いびきに関する悩みがない人の場合、一般的には細身の人は低めの枕が合っているとされています。
細身の人が高さのある枕を使うと首の下に大きなすき間が生じるため、筋肉が緊張して睡眠の質の低下につながるためです。
そのため、細身の人にフィットしやすい点も低めの枕のメリットと言えます。
肩こり予防につながる
肩こり対策の枕の中には、15cm以上の高さがあるものも少なくありません。
そのため、高い枕は肩こり予防に良いというイメージを持たれがちですが、必ずしもそうとは限りません。
自分の体型に合わない高すぎる枕を選ぶと、首周りや肩がずっと緊張した状態になります。
ずっと同じ姿勢で緊張していると血流が滞って肩こりを引き起こすのは、デスクワークなどで経験済みの人も多いことでしょう。
高すぎる枕を使った場合も同じ現象が起こってしまいます。
そのため、体型によっては低めの枕が肩こりの予防につながる可能性があるのです。
首のしわやほうれい線ができにくい
高すぎる枕は、あごを過度にあげてしまうぶん、首の後ろ側にしわがよってしまいます。
そのため、起床後も首のしわがすっかり定着してしまったなんてことにもなりかねません。
また、首が緊張状態だと顔の筋肉も緊張を強いられることになります。
それも頬周りの筋肉だけなど一部分だけに負担が集中してしまい、結果としてほうれい線ができてしまうこともあるのです。
枕の高さはアンチエイジングにも関わることを知っておきましょう。
低めの枕で注意したい3つのデメリット
低めの枕を選んだ場合、どんなデメリットがあるのかもあらかじめ知っておきましょう。
むくみやすい
足のむくみを予防するために、あえて高い所にのせて寝る人は多いことと思います。
睡眠中は心臓とほかの部位の位置の高低差が少なくなるため、むくみが生じやすいのです。
これは顔にも言えることです。
心臓との高低差が少ない低めの枕を使用すると、顔がむくみやすくなる可能性があります。
寝起きはまぶたが腫れぼったくなるという人は、枕が低すぎるのかもしれません。
サイズが合わないと睡眠が浅くなる
低い枕は首や肩への緊張を与えるおそれが少ないですが、一概に質の良い睡眠が得られるとは限りません。
サイズが合っていない低すぎる枕を使用すると、自然な寝返りがうちにくくなるため、睡眠が浅くなることがあります。
首や肩を支える力が弱い
低めの枕は、首や肩を支える力が弱いというデメリットがあります。
過度な緊張を引き起こさないのは良いことですが、支えが足りないのも困ったものです。
支えが足りない枕を使ってしまうと、寝相の乱れによっては首が反った状態になるなど、体の一部に過度な負担をかけてしまうおそれがあります。
その結果、寝違えを起こしたり、いびきや無呼吸の原因にもなるので注意が必要です。
ストレートネックの人は低めの枕がいいというのは本当?
長時間パソコンやスマートフォンを操作する人に多い、ストレートネック。
低めの枕の方が合うというのは本当なのでしょうか?
そもそもストレートネックとは?
首の骨は、小さな骨のパーツが連なって形成されています。
通常は30~40度ほどのカーブがあるのですが、カーブが30度に満たない場合を「ストレートネック」と呼びます。
ストレートネックは決して病気ではありません。
しかし、肩こりや頭痛を慢性化させる原因になるため注意が必要です。
ストレートネックには低めの枕が良い?
首の骨のカーブがほとんどないストレートネックの人の場合、高い枕を使用するとマットレスとの間に大きなすき間が生じてしまいます。
その結果、首の骨がピンと真っすぐな状態で緊張を強いられることになります。
これが首周りや肩の筋肉を緊張させて、肩こりや頭痛を引き起こす原因にもなりかねません。
かといって、枕なしで寝るとあごを引いた状態になるので、息苦しくなることに。
そこで試していただきたいのが、低めの枕なのです。
高めの枕を使っている人は、一度バスタオルを重ねるなどして、自分にとって一番心地の良い枕の高さを研究してみましょう。
思ったより低めの枕の方が合っているかもしれません。
まとめ
最近では、低めの枕のデメリットである「首や肩を支える力弱さ」をカバーするための設計が施された商品が増えています。
そのため、寝相が乱れても快適な睡眠が維持できるほか、自然な寝返りも妨げられる心配がありません。
また、細やかな高さ調整をすることで、低めの枕が持つメリットを最大限に実感することができます。
高すぎる枕が合わない人は、ぜひ、こうした低めの枕を試してみてくださいね。
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