自分に合った枕を探すときに最も苦労する点は、高さ選びと言っても過言ではありません。
高めの枕にはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
高めの枕の特徴を踏まえたうえで、おすすめ商品をご紹介しましょう。
枕の平均的な高さとは?高めサイズの目安をチェック
枕の高さは幅広いです。
どのくらいから「高め」と言われるのか、性別ごと、そして体型別に解説します。
男女別の平均的な高さ
性別ごとに見た場合、男性用の枕の平均的な高さは約4cmです。
そして、女性用枕の平均的な高さは約3cmとされています。
しかし、最近の枕はこうした平均よりも高めのものが多い傾向です。
理由としては、「高めの枕の方がフカフカして使用感が良い」と感じる人が多かったり、肩こり対策用の枕が高めに設定されているケースが多いことが挙げられます。
体型別の平均的な高さ
標準体型であれば、男女別の平均的な枕の高さが参考になります。
しかし太り気味の場合は、1~2cmほど高めの方がおすすめです。
なぜなら、太り気味の人はあご周りにぜい肉がついているため、枕を高めにしないと呼吸が苦しくなるのです。
そのため、4~5cmほどの高さが良いとされています。
一方で細身の人は、平均より0.5~1cmほど低めの枕がおすすめです。
細身の人は低めの枕の方が首のラインが自然になるため、体への負担が軽減するとされています。
そのため、2.5~3cmほどの高さの枕がおすすめです。
枕が高めのときの4つのメリット
高めの枕を選ぶと、どんなメリットがあるのでしょうか?
具体的に解説します。
1:寝起きでも顔がむくみにくい
寝起きに顔がむくんでしまうのは、ある程度であれば自然なことです。
朝一番に鏡で顔を見たらフェイスラインがぼやけていたり、まぶたが腫れてるように見えたといった経験をしたことがある人は多いことでしょう。
寝起きに顔がむくんでしまうのは、立ったり座ったりしている状態と比べると、頭の位置が低くなるためです。
頭と心臓の高低差が減るほど血流が滞って、むくみが起こってしまいます。
寝起きのむくみを改善するには、枕を高めにするのが効果的です。
心臓と頭部の高低差が3~4cmに保てるようになると、むくみ改善が期待できるようになります。
2:加齢が原因のいびきに効果的
若い頃はいびきをかかなかったのに、加齢とともにいびきをかくようになったという人がいます。
その原因は、喉の筋肉の衰えです。
喉の筋肉が衰えると、舌が気道を塞いでしまうため、いびきをかきやすくなります。
高めの枕は、こうした喉の筋肉の衰えをカバーするのにも効果的です。
3:口呼吸を予防できる
アレルギー性鼻炎で鼻がつまっている人は、ついつい口を開いて口呼吸をしてしまいがちです。
昼間は口呼吸しないよう意識できても、睡眠中まで気を配ることは難しいでしょう。
口呼吸はデメリットが多く、いびきや昼間の口臭の原因になるほか、ウイルス感染を招き、風邪をひきやすい体質にしてしまいます。
鼻の空気を通りを良くして睡眠中の口呼吸を予防するには、枕を高めにするのがおすすめです。
4:飲酒後でも質の良い睡眠が得られる
お酒を飲んだ直後はアルコールによって脳が麻痺した状態になるため、眠気に襲われやすいです。
しかし、飲酒による睡眠は徐々に質が低下する傾向にあります。
理由は、喉の筋肉が緩んで舌が軌道を塞ぎ、呼吸を難しくすることにあります。
呼吸がしっかりできないと、いびきをかくほか、睡眠の質を低下させてしまいます。
二日酔いの原因にもなるので注意が必要です。
高めの枕は舌が気道を塞ぐのを予防するため、睡眠中に息苦しくなることを防ぐ効果が期待できます。
枕が高めのときの3つのデメリット
高めの枕を選んだ場合、どんなデメリットが想定されるのでしょうか?
考えられる3つの例を解説します。
1:肥満が原因のいびきには逆効果
一般的には、太り気味の人には高めの枕が適しているとされています。
しかし、太り気味でなおかついびきをかいているという人は注意が必要です。
いびきは気道が塞がれることによって起こります。
太り気味の人は、ぜい肉によって特に気道が塞がれやすいです。
さらに高すぎる枕を選んでしまうと、あごをグイっと上げた状態になるため、さらに息苦しさが増すようになります。
座位で天井を見上げただけでも、あごを上げ過ぎると息苦しくなることはお分かりいただけると思います。
太り気味だから高めの枕を選ぼうとせず、標準範囲の高さも視野に入れた上で、自分に合った高さ選ぶことが大切です。
2:サイズが合わないと肩こりを引き起こす
自分に合わない高すぎる枕を選んでしまうと、首周りの筋肉が常に緊張状態を強いられることになります。
つまり、デスクワークで気を張っているときと体の状態が変わらないということです。
デスクワークや長時間パソコンを操作していると、肩こりが生じますよね。
それと同じく、高すぎる枕で睡眠をとっても寝起きに肩こりが生じるおそれがあります。
3:サイズが合わないと腰痛を引き起こす
枕が高すぎると腰痛を引き起こす原因は、背骨のラインが崩れた状態になることにあります。
頭や肩の位置が過度に高い寝姿勢になってしまうと、上半身から腰にかけて背骨が過度に沈み込んでしまいます。
その結果、腰への負担が増すようになり、腰痛を引き起こすのです。
不自然な寝姿勢は、寝返りが困難になるという点でも腰痛のリスクを高めます。
一晩中、同じ寝姿勢なので体の一部に負担が集中してしまうことに。
その負担が腰に集まりやすいことから、腰痛を引き起こすおそれがあるのです。
まとめ
高めの枕を使うメリット・デメリットはいかがでしたか?
肩こりやいびき対策の枕は高めのものが多いため、以前の私は「高い枕=良いもの」というイメージを持っていました。
しかし、大柄のパートナー男性が使っていた高めの枕を使ってみたところ、私には寝苦しく良いものではなかった経験から考えが変わりました。
高めの枕にはさまざまなメリットがありますが、それ以上に体型に合わせて高さを選ぶことが重要です。
高めの枕の特徴を抑えつつ、自分に合ったものを探しましょう。
コメント