枕が原因で起こる頭痛には、偏頭痛と緊張性頭痛があります。
それぞれの違いを理解して、自分に合った枕選びをしましょう。
ここでは、枕で頭痛が起こったときの5つの対策を解説。
おすすめの枕も7種類ご紹介します。
枕が原因で起こる2種類の頭痛
枕が原因で起こる頭痛には、偏頭痛と緊張性頭痛があります。
自分はどちらに当てはまるか分かると、自分に合った枕選びをするときに役立ちます。
ただし、まれに偏頭痛と緊張性頭痛の両方を起こしているケースもあります。
こうした場合は、細かな部分までチェックして自分に合った枕を探すことが大切です。
偏頭痛
偏頭痛とは、頭の片側に起こりやすい頭痛のことです。
ズキズキとした脈打つような痛みが特徴で、吐き気や嘔吐をもよおすこともあります。
また、偏頭痛が起こると、においや音に敏感になるのが特徴です。
そのため、枕の質が合わないと偏頭痛を起こしたり、悪化させるおそれがあります。
偏頭痛になると、姿勢の変化にも敏感になるので、頭部が安定しない枕の使用にも注意が必要です。
緊張性頭痛
緊張性頭痛は、筋肉の緊張による血行不良が主な原因となって起こる頭痛です。
頭痛は後頭部や首筋に起こるほか、頭部全体に及ぶ場合もあります。
ギュッと締め付けられるような痛みが続くのが特徴です。
通常、緊張性頭痛は仕事中のような心身にストレスがかかっているときに起こります。
睡眠中に起こる場合は、枕が頭や首に合っておらず、無理な姿勢を強いられている可能性があります。
枕で頭痛になる6つの原因
使用感や形状など、あらゆる面で枕が自分に合っていないと、頭痛を引き起こすおそれがあります。
主な原因として6つご紹介しましょう。
枕が高すぎる
緊張性頭痛にありがちな「睡眠中の無理な姿勢」で特に注目すべきなのが、枕の高さです。
私たちの首周りの骨は、常に少しカーブしているのが自然です。
しかし、枕が高すぎると、無理矢理まっすぐな状態にしてしまいます。
これが首周りの筋肉の緊張を生み、頭痛を引き起こすのです。
特に、寝起きに首コリや肩コリが気になる人は、枕が高すぎる可能性があります。
枕が低すぎる
枕が低すぎることも、首周りの骨の自然なカーブを崩す原因となります。
枕が低すぎると、あごを常に上げたような状態になってしまい、頭部にまで血液が届きにくくなってしまうのです。
その結果、いわゆる酸欠状態となってしまい、偏頭痛や緊張性頭痛を引き起こすおそれがあります。
首コリや肩コリは気にならないけど頭痛がする人や、睡眠の質が満足できない人は、枕が低すぎる可能性を考えてみると良いでしょう。
枕が硬すぎる
一般的には、枕が硬い方が頭や首を安定させるのに適しているとされています。
しかし枕の硬さは、こうした一般的な考えだけでは良し悪しを判断できるものではありません。
なぜなら、使用感が合っていなければ、結局はストレスになって頭痛を引き起こすおそれがあるからです。
硬い枕を使って頭痛が起こるのであれば、あなたにはもう少し柔らかい枕の方が合っている可能性があります。
一般的な良し悪しではなく、自分自身のフィット感を大切にしましょう。
枕が柔らかすぎる
柔らかい枕は、フワフワとした触り心地の良さが魅力的です。
しかし、重い頭をのせると形状が崩れてしまうため、頭や首を支えるには力不足な面が目立ちます。
枕の支えが不十分だと、首周りの骨のカーブが維持できません。
その結果、筋肉を緊張させて頭痛を引き起こすおそれがあります。
また、寝返りがうちにくいことから全身の筋肉をバランス良く使うことができず、体の一部に疲労やコリが溜まってしまうことがあります。
こうした場合は腰痛が起こったり、睡眠後も疲労が取れないといった特徴がみられるので、自分にも当てはまるかチェックしてみましょう。
枕のにおいが悪い
枕の中身によっては、素材本来のにおいがすることがあります。
偏頭痛持ちの人は、頭痛を起こすとにおいに敏感になるため、こうした枕は避けるのが理想的です。
また、枕カバーの手入れにも注意しましょう。
手入れが不十分だと清潔な状態が保てず、においを発することがあります。
枕の通気性が悪い
私たちの体は睡眠中も汗をかいています。
これは頭や首も例外ではありません。
特に首周りの筋肉が緊張している人は、たくさん汗をかく傾向にあります。
しかし枕の通気性が悪いと、汗を吸収することができません。
その結果、睡眠の質が低下を招き、頭痛を起こすといった悪循環に陥るおそれがあります。
枕の素材そのものに吸湿性がない場合や、素材同士が密着している場合は通気性が悪化するので、注意が必要です。
枕で頭痛にならない5つの対策
枕で頭痛を起こす原因を踏まえた5つの対策をご紹介します。
自分に合った高さの枕を買う
枕による頭痛を解消するのに特に効果的な対策が、自分に合った高さの枕を買うことです。
特に頭痛だけでなく、首コリや肩コリが気になったり、腰痛が気になったりとほかにも不調がある場合は、早めに検討すると良いでしょう。
理想的な枕の高さとは、首の骨のカーブが維持できる高さのことです。
平均的には女性3cm、男性4cmほどとされていますが、体型などによって個人差があります。
痩せている人は標準よりやや低めの方が向いている傾向にありますし、太り気味の人は標準よりやや高めが向いている傾向となっています。
お目当ての枕が見つかったら、購入前に実際に寝て試してみるのが理想的です。
タオルで枕の高さを微調整する
新しい枕をわざわざ買うのは金銭的に難しいという人は、自宅にあるバスタオルを使って対策しましょう。
方法はとても簡単。
バスタオルをアルファベットの「Z」のように左右交互に折りたたんだものを重ね、自分好みの高さに調整して枕にするだけです。
微調整には、小さめのタオルを使用しても良いでしょう。
最後に枕カバーで包むか、大きめのバスタオルで全体を覆うようにすると、寝返りによる形崩れを防げます。
新しい枕を買おうと思ったときは、このタオル枕の高さを参考にすると、スムーズに自分に合ったものを見つけられますよ。
枕の固さを変えてみる
枕を新調するときは、枕の固さも変えてみるのがおすすめです。
たとえば、羽毛や真わたといった柔らかい枕を使っている場合は、硬めの枕を探してみると良いでしょう。
一方でパイプやそば殻といった硬めの枕を使っている人は、柔らかい素材の枕を試してみると、意外にもフィットするかもしれません。
先入観にとらわれず、いろんな素材の枕を試してみましょう。
においがする枕の素材を避ける
自分の頭痛は偏頭痛の可能性が高いと思った人は、そば殻のようなにおいがする枕を避けるようにしましょう。
そば殻と同じく硬めの枕には、低反発ウレタンやビーズといった素材があります。
こちらは、においの心配がほとんどありません。
枕と枕カバーを清潔な状態にする
快適な睡眠が頭痛のリスクを軽減させます。
そのためには、枕と枕カバーを常に清潔な状態にするよう心がけましょう。
洗濯機で洗えるものは、月1~2回ほど定期的に水洗いしましょう。
洗濯機で洗えない場合は、素材に合わせて風通しの良いところで天日干しか陰干しをしましょう。
洗濯できないからこそ、毎日のメンテナンスが重要です。
枕カバーは、週1~2回を目安に洗いましょう。
枕カバーが汚れてしまうと、雑菌が繁殖して肌荒れを起こすの原因になるので美容にも悪いです。
まとめ
睡眠中や起床時に頭痛がすると、昼間にも支障をきたしますし、病気ではないかと心配になりますよね。
私も一時は寝起きの頭痛が気になり、頭痛薬を手放せないことがありました。
しかし、枕を変えたことで睡眠の質が向上し、次第に頭痛がなくなった経験があります。
あなたの枕も自分に合っているか、もう一度見直してみてくださいね。
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